各国の人々との交流を通じて肌で感じたことは、人間の善性でした。そのことを、このブログを通じてお伝えしたいと願っています。

週末の卵かけご飯

金曜日のサーモンステーキ

キリスト教系の大学であるパシフィック大学では、毎週金曜日は食堂のメニューに肉料理がなく、夕食にはサーモンステーキがメインコースに出る。パシフィック大学のあるオレゴン州や北隣のワシントン州はサーモンの名産地だ(当時の私はサーモンが嫌いだったが、今では妻の手料理のおかげで喜んで食べるようになった)。

ちなみに、金曜日の肉食を避けるのはカトリックの習慣。プロテスタント系のパシフィック大学でもカトリック系学生に配慮したのだろうか。プロテスタントの一派であるピューリタンが英国国教会からの迫害を避けるため大西洋を渡ったことが、アメリカ合衆国建国につながったのは歴史的事実。同様に、アイルランドやイタリアなどからの移民が多いのも周知の事実。カトリック系アメリカ人もたくさんいるのだ。

 

白人にも受けた『サッポロ一番』

白米のごはんは一度も出なかったので、毎週土曜日の深夜にハワイ出身の学生たちと一緒に大学近くのスーパーで米、醤油、生卵、トマトケチャップ、ホットドッグを買うのが習慣になった。寄宿舎の鍋で米を炊き、生卵と醤油をかけて「卵かけご飯」を作り、フライパンで焼いたホットドッグにトマトケチャップをつけて食べた。フィリピン系、中国系、韓国系、日系――ルーツがどこにあろうと、ハワイ出身者であればこれが我々にとって週末の御馳走であった。 

卵かけご飯を勧めたヨーロッパ系の友人たちは生卵を受け付けない。あの美味しさを知らないのは気の毒としか言いようがない。しかしラーメンは違った。ポートランドのチャイナタウンにあるスーパーでインスタントラーメンの『サッポロ一番』を見つけて振る舞ったところ、喜んで食べたのだ。今でこそインスタントラーメンもラーメン店もアメリカでは珍しくなくなったが、当時は私の周囲にラーメンを食べたことのあるアメリカ人は皆無だった。私自身もインスタントラーメンを初めて知って「日本の会社はすごい食べ物を作るな」と感心したものだ。

 

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