各国の人々との交流を通じて肌で感じたことは、人間の善性でした。そのことを、このブログを通じてお伝えしたいと願っています。

フルチン君とオナラ君

一晩中歌い続けるルームメイト

今回は、やや尾籠な話。若者特有の馬鹿馬鹿しい話として笑っていただければ幸いです。

パシフィック大学では5人部屋の寄宿舎に入ったことは以前のブログ『パシフィック大学へ入学』で書いた。私にとっては実家を離れた初めての共同生活。いきなりの洗礼に見舞われた。

ホノルルのイオラニ高校から来たルームメイトの2人が、毎晩夜明けまでウクレレを弾いてハワイの歌を歌い続けるのだ。ハワイの歌は良いけれど、夜通しとなれば安眠妨害極まる。深夜になったら歌うのをやめてくれないかと再三お願いしたものの聞き入れてもらえず、他の2人のルームメイトは夜になるとどこかへ消えて居なくなり、私は寝不足の毎晩。仕方がないので大学の事務局に頼み空きのある寄宿舎を探してもらうことにした。

念願叶ったのは2学期に入った10月。校内にあるもうひとつの寄宿舎に空きが出て、さっそく引っ越した。今度は2人部屋。ルームメイトはカリフォルニア州ロスアルトの町から来た白人の1年生だ。

 

light my fart!

その晩から驚かされた。彼は素っ裸で眠るのである。「なぜフルチンなのだ?」と聞いたら、「子供のころから、ずっとコレだよ」との返事。トイレやシャワールームは100メートルほど離れたところにあったのだが、なんと彼はそのままの姿で平然と往来するのだった。多数が目撃することとなり、寄宿舎内の白人生徒たちから「フルチン、フルチン!」とからかわれても平気の平左。まったく意に介さないのだった。自宅で裸で過ごす人は「裸族」と呼ばれているらしいが、彼こそがそのアメリカ代表だ。

ユニーク極まるフルチン君の元には様々な白人学生が遊びに来ていた。
私たちの部屋で、ある学生が「light my fart!」(「fart」は「オナラ」の意)と言い出した。とっさには意味がわからず、フルチン君が「どういうコト?」と聞くと、「知りたいか?」とオナラ君。「知りたい!」と答えると、彼は体を曲げお尻を上に向けて思いっきり放屁。同時にライターの火を近づけると「ボッ!」という音とともに青い光が放たれた。我々はビックリすると同時に大笑い。それからは、彼は我々の部屋に来るたびにオナラショーを披露して笑わせてくれた。

アメリカの大学には、この種の馬鹿馬鹿しいことを仕出かす学生たちが大勢いる。伝統というものだろうか。次回も、私自身の体験をもう少し振り返ってみることにしよう。

 

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